<vol.8>
最近、SNSで有名人の名前を語った儲け話(有名人SNS詐欺)の被害が増えています。今日もNHKの朝の番組で被害の状況が伝えられていました。
どうしてこのような被害にあってしまうのでしょうか?直接的には有名人が勧めているからなのですが、被害者の心理的な弱みに付け込んだ手口で深みにハマって行ってしまっています。
で、今回は工藤静香の「慟哭」を取り上げます。ご存じ中島みゆきの作詞作曲による93年のフジテレビ系で放送された「あの日に帰りたい」の主題歌です。
◎工藤静香「慟哭」 避けられてるかもしれない予感 それとなく それとなく感じてた 愛されているかもしれない期待 かろうじて かろうじてつないだ(損失を認めたくない心理)
被害者は有名人が勧めているから「大丈夫だろう!?」と深みにハマるわけでありますが、詐欺の手口としては、「結婚詐欺」と同じ手口ですが有名人を語って信用させているところは、被害者をあの手この手で喜ばして信用させる「結婚詐欺」よりも有名人を語って手っ取り早く信用させられます。(「タイパ」抜群です)
で、被害者も途中で「避けられているかもしれない予感をそれとなく感じてた」はずです。でも「結婚詐欺」の場合はもろに「愛されているかもしれない期待をかろうじてつない」で深みにハマってしまうわけですが、「有名人SNS詐欺」は一度儲けさせて(愛を注いで)「相場が急変したので追加資金が必要」だとか言って「愛されているかもしれない期待(損失を取り戻せるかもしれない期待)」も持たせてズルズルと関係を繋がせてとことん吸い取ってしまいます。
最後は被害者が不審に思い「あなたは私を本当に愛しているのですか?(本当にお金は戻ってくるの?)」と問い詰められたら、もう「とんずら」です。(ストップロスの確定です。)
よく言われますが、「誰が言ったか?でなく、何を言ったか?」がこのような詐欺に会わない一番の方法ですが、「何を言ったか?」は何を言ったか自分で解釈して理解しないと判断できません。
でも、「わからないことには手を出さない」では思考停止ですから、またいつか同じ手口に引っかかってしまいます。欲望を満たすには、それなりの知識と経験が必要です。
「金利のある経済」に変わろうとしている日本では、「リスクを取らないことがリスク」(堀古英司著「リスクを取らないリスク」より)となります。
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